基礎知識

02 許認可全般

フィリピンの許認可の特徴

  • 報告の対象、回数が非常に多いです。たとえば税務署は年間40回の申告が必要となります。
  • 極めて官僚的です。例外を認めることがほとんどありません。
  • 手続きが複雑です。Aを出すにはBが必要で、Bを取るにはCが必要、ということが頻繁に発生します。
  • 説明が存在しません。あっても不親切で、理解しづらいです。特殊な略語を説明なく多用します。
  • 全体を理解している人が存在しません。一つの役所は、他の役所のことにはまるで関心がありません。
  • 規則があっても細則がありません。これは自由なようでいて、現場によって判断が毎回変わるので、苦労を強いられます。
  • 原本主義です。イミグレーションでビザの申請をした時、8年前のレシートの原本を出せと言われたこともあります。
  • 身柄拘束、パッドロック、出国禁止などの、実力行使が、わりと普通に起きます。
  • 一度道を外れると、軌道修正が不可能です。会社を捨てて、新たに作り直した方が簡単であることが多いでしょう。

フィリピンの許認可都市伝説

  • フィリピンは自由で、なんとでもなると思われがちですが、実際には融通の効かない場面が多く、なんともならないことが多いです。
  • コネが重要と言われますが、実際にはコネが必要な場面は特にありません。コネがなくても完了できたものを、「コネがあったからできた」と勘違いしているケースが多いようです。
  • 何をするにも賄賂が必要と言われますが、税関、市役所の建築局を除けば、他は特に必要ありません。今後は汚職は減っていく傾向にあります。
  • 長く続いている企業は、どうせコネや賄賂を使っているのだろうと思われがちですが、実際には長く続いている会社ほど、正攻法をとっていることが多いです。
  • 多店舗展開して、スケールメリットを狙おうとしても、トラブルが増えるスピードの方がはるかに早いため、他店舗展開に成功した人は殆どおりません。
  • 「会社をつくるのは大変なので、私の会社をゆずりますよ」という話が来ても慎重に判断してください。新しく法人を作ることは困難ではありません。
  • 会社設立といったら、通常は、SEC登記、市役所の事業許可、税務署の登録。この3点セットを指します。
  • SEC登記、市役所の事業許可、税務署の登録。ここまではコンサルに頼んだ方が良いでしょう。そのあとの社会保障事務所の登録や、セカンダリーライセンスは自社の社員で進めたほうが良いと思います。
  • 自身でスタートアップの手続きをした場合、多くの場合、不完全な許認可の状態になります。修正は非常に煩雑ですので、最初から専門家に頼んだほうが良いでしょう。
  • SEC、市役所、税務署、DOLE、イミグレ、SSS、PhilHealth、PagIbig、フィリピンで事業を継続している以上、これらの機関との付き合いは途切れることはありません。ある程度の事務処理能力が必要となります。
  • バーチャル・オフィスですべての許認可を取得し、実際のオフィスでは改めてビジネス・パーミットと税務署登録を行うという方法は、効率的な法人ストラクチャーといえます。
  • 拠点が増えた場合に、SEC登録・修正は不要です。必要なのは、拠点ごとのビジネス・パーミットと税務署登録です。拠点が3ヵ所あれば3ヵ所全てについて必要になります。
  • 仮に本社を引っ越すことになった場合、SEC、市役所、税務署。これらのすべてに対し変更の手続きが必要となり、手続きは煩雑を極めます。本社の引っ越しは最終手段として考えてください。
  • マニラとセブとでは、会社設立の手順が異なるから注意してください。マニラでの助言がセブでは役に立たないことがあります。セブのほうが概して厳しいです。