フィリピンでのビジネスが失敗する理由

フィリピンでのビジネスが失敗する理由

  1. 社内のマネジメントでの失敗。フィリピン人、というより外国人のマネジメントは日本とは全く異なります。サービスそのものが悪くて失敗することはほとんどありません。
    陳腐なビジネスモデルであっても、オペレーションが秀逸なら成功します。オペレーションに専念しましょう。
  2. 税務申告や許認可などを甘く見過ぎて、適当にやってしまい、気づいた時には手遅れとなることが多いです。フィリピンは手続が煩雑な国です。日本での面倒な手続きの、さらに20倍煩雑です。サービスそのものが悪くて失敗することはほとんどありません。
  3. パートナーと共同で経営をしてうまくいくケースはほとんどありません。パートナーが本当に必要なのか、よく考えてください。めんどくさいパートナーより、名義借りの方が多くの場合、効率的です。

 

知っておいたほうが良いこと

  1. フィリピンにスケールメリットという言葉はありません。人間・店舗が増えれば増えるほど問題が指数的に増える傾向があります。
  2. ざっくりと1ヶ月の売上げが1Mペソに満たない場合、事業の維持が難しくなることが多いです。
  3. フィリピンで割安なものは、人件費と家賃のみです。それ以外は全て、日本より高コストです。
  4. フィリピンにはいろんなルールがありますが、原則ばかりで細則がありません。運用がまちまちです。
  5. フィリピンでの取引は白黒ハッキリしています。たとえば何かを発注する際には、どんなに少額の取引でも、必ず「署名」が必要です。日本のように、口頭やメールで契約を済ませることはまずありません。
  6. その割には、業者や個人との取引には、たいへん苦労します。日時が守られない、違ったものが納品される、購入後の対応が悪い、などです。
  7. 一旦、いくつかのきちんとした業者・個人を見つけたら、多少コストが高くても取引を継続したほうが良いです。値段を優先し、取引先を変更すると苦労します。
  8. きちんとした業者、個人は、きちんとした見積書や請求書を書くことができます。見積書を見れば、仕事の品質が推測できます。
  9. フィリピンでは原本の保管が重要となっています。事業を長く続ければ続けるほど、保管には気を遣いましょう。
  10. Brotherのラベルプリンターはとても役に立ちます。ファイルの背表紙に貼るだけではなく、固定資産に識別番号を貼るなど、管理に役立ちます。フィリピンで購入できます。
  11. どんな業界であってもScanSnap(高速ドキュメントスキャナ)の購入をお勧めします。
  12. 日常業務で使う、業務フォーマット、あるいは業務テンプレというものは日本人が作ってください。いくら待っても指示しても、フィリピン人社員から満足のいく業務テンプレが出てくることはありません。
  13. まずは共用のファイルサーバーを用意して税務署、市役所、SEC、社会保障事務所など、全ての役所に提出した書類はそこに保存しましょう。社員個人のノートパソコンにしか無いというような状態をつくらないようにしましょう。
  14. レターというのは日本には無い習慣ですが、この威力は絶大です。長く商売をするなら、短時間にレターを書いてくれる右腕を見つけたほうが良いでしょう。
  15. フィリピン人との関係には、服従か対立しかありません。共存、協力、といった甘い関係は見られません。フィリピン企業あるいは個人との提携には注意しましょう。
  16. フィリピン人は、他人の都合を考えません。常に自分の利益を最優先します。世界的にはそれが普通のようです。
  17. 「なるべく安く」「なるべく早く」これらの言葉はあまり意味がありません。
  18. 「わかりません」「知りません」、という言葉を使うフィリピン人は信用できることが多いです。