基礎知識

05 内装工事

内装工事のチェックポイント

  1. 建具の金物は一流ブランド製かどうか。中国製の安物は1ヶ月で壊れてしまいます。ドアの取っ手、鍵、キャビネットのヒンジ、床の沓(くつづり)など、すぐに壊れてしまいます。
  2. タイルカーペットなのか、ビニルタイルなのか。ビニルタイルは吸音効果がなく、埃も目立ちます。タイルカーペットの場合は、グレードによって値段もまちまちです。3,000ペソの見積もりで実際には1,000ペソのものが敷かれたりします。
  3. 天井は吸音板なのか、疑似吸音板なのか。フィリピンでは吸音効果がない天井材であっても「アコースティック・タイル」という言葉を遣いますので、鵜呑みにしてはいけません。吸音効果がない場合、オフィスとして使い物になりません。
  4. スプリンクラー工事は誰がやるのか。スプリンクラーヘッド位置の調整が必要な場合、これはビルの指定業者がやることが多いです。なので、見積もりには含まれていないことが多いです。
  5. 空調のダクトがある場合、ダクト工事は誰がやるのか。これはビルの指定業者がやることが多いです。そのため見積もりには含まれていないことが多いです。
  6. Building Permit、Occupancy Permitの費用は入っているのか。入っている場合はどこまで入っているのか。エンジニアの署名料が発生するのが普通ですが、ここまで見積もりに含まれているのかどうか、チェックが必要です。
  • 内装工事とはいえ、一通りの許認可が必要です。工事が正味2ヶ月で終わるといっても、見積、ネゴ、図面作成、バランガイの建築許可、市の建築許可、ビルの許可、と膨大な手続きがあるため、実際には4~5ヶ月かかります。
  • 日本では内装工事に建築確認申請は不要ですが、フィリピンではどんな工事をするにも許可が必要です。工事の後もOccupancy Permitという使用許可が要ります。会社を設立するより数倍大変です。
  • 着工するための許可がBuilding Permit、竣工後の使用許可がOccupancy Permitです。特にこのOccupancy Permitというのは取得がかなりやっかいで、フィリピンでの事業をとてもやりづらいものにしているといって良いでしょう。
  • それら建築関係の許認可を、内装工事の業者がどこまでやってくれるのかを見積書でチェックしておく必要があります。見積書に含まれていないことは、絶対にやってくれませんので、何か方法を考えなくてはなりません。
  • マカティでの内装工事に必要な許認可の手順は ①ビルの許可→②MACEAの許可→③バランガイの許可→④市役所の許可となっています。これで3〜4ヶ月かかります。工事が終わったら、今度は使用許可を取る必要があります。
  • 「居抜きのオフィスを借りたから許認可いらない」というのは間違いで、そのオフィスのOccupancy Permitが手元にない場合は、あたかもその工事を、自分がやったものとしてBuilding PermitとOccupancy Permitを、取らなくてはなりません。なので居抜きだからといって、何かが省けるということはありません。
  • 内装工事の業者は質が大変低く、「この工事業者に頼んで良かった!」となる確率は100件に1件くらいでしょう。
  • 内装工事の業者の特徴は、工事の品質が悪いこと。詳細を検討せずにぶっつけ本番で工事をすること。工期に間に合わないこと。値段が高いこと。オフィシャルレシートが出ないこと。源泉徴収をすると怒りだす会社が多いこと。何を聞いてもOK、OK。できるできると答えますが、実際にはできないことが多く、最後はいつのまにか連絡が取れなくなります。
  • 内装工事業者へ最後の10%を支払う頃には、その工事業者との連絡が取れなくなっていることが多いです。手直しは他の業者に頼むしかないでしょう。
  • 内装工事の業者は、その場限りの寄せ集めの人間だけで出来ているのが普通です。品質、工期、何もかも期待しない方がいいでしょう。
  • 工事中に現場を見に行くと、廃材が山積みにされていて驚いたことがあります。工事業者の中には廃材を使って利益を出すところも多いと思われます。
  • 内装工事の業者に金支払う時は源泉2%が基本です。材料と労賃に分かれている場合は、労賃のみに2%ですが、その場合は、すべての材料費のレシートが、「あなたの会社あて」で揃っていることが条件です。
  • 内装工事の業者への支払いから2%を源泉しようとすると、怒り出す業者がほとんどです。彼らはまともに税務申告なんてしていないのか、源泉のシステムを理解していません。そもそも存在しない会社を名乗っているケースが、かなり多いので、事前に調べたほうがよいでしょう。
  • 内装工事と契約する前に、その会社が存在するのかを調べたほうが良いでしょう。会社でもないのに、勝手に会社を名乗っているケースが多いです。SECのデータベースを使えば調べることができます。
  • 内装工事業者を、見積もりだけで選ぶと、最悪の結果になることがほとんどです。最初の業者で失敗し、その手直しのために、別の業者を使わざるを得ないこともあります。
  • 電話回線の申し込みはやや煩雑です。SEC登記は必ず必要で、ビジネス・パーミットや銀行の残高証明書の提示を求められることもあります。この必要書類は一定していません。
  • 電話業者は、ビルの電話端子からオフィスまでの線を敷設してくれません。なので、せっかく回線工事に来ても、その線が無いのを見てそのまま帰ってしまいます。次に来るのは2週間くらい後でしょう。