基礎知識

10 税務・経理

経理は地雷だらけ

  1. 経理担当者が辞めてしまうと、全ては闇の中に。後任に聞いても「前任者の仕事なので私にはわかりません」この一言でおしまいとなります。
  2. そして後に残された意味不明のEXCELの山を理解できる人は、誰もいないでしょう。
  3. 基本的に、社員というものは自分の給料さえ出れば、会社の利益や損害には関心がありません。焦っているのは社長一人です。
  4. フィリピンの会計士のうち99%はスキルもレスポンス不十分で、とても日本人の期待に応えるような仕事はできません。期限の当日にしか申告書はでてきませんし、連絡は取れませんし、エクセルのスキルは初心者レベルだし、基本的な部分でも知識が間違っていたりします。
  5. 会計士に「2年前の10月の申告書を見せて」と言って、数時間でメールで送ってきたら、優秀度上位1%に入ります。99%は3日たっても返事が無いでしょう。
  6. 過去の税務申告も、過去の決算報告書(FS:ファイナンシャルステイトメント)も、あとになって作成するのは、不可能です。こういった申告の抜け、はボディブローのように効いてきます。
  7. 目の前にいる経理担当は3年後には、全員、ここにはいないと思った方が良いでしょう。残るのは社長だけです。そのときになって慌てても遅いのです。
  8. つまり、事業を開始した瞬間から、きちんと対策をたてておかなければならいということです。

フィリピンの税務は世界最悪

  1. フィリピンでは税務報告は年に約46回あります。
  2. 売上げがあろうが無かろうが、登録したその月から税務申告義務が発生します。
  3. フィリピンの税務がいかにめんどくさいか。①売った相手の住所、社名、TIN番号を全部報告。②VATを払った買い物は、一件一件、業者の住所、社名、TIN番号を全部報告。③源泉徴収がやたら多く、毎月、相手の住所、社名、TIN番号を全部報告。そんなことを毎月やらなくてはなりません。
  4. そして、アルファリストという、「一件一件全て報告」が諸悪の根源です。それも税務署が30年以上も前に作ったのではないだろうかという、非常に使いづらいソフトウェアに打ち込まなくてはなりません。CSVでインポートするなども、もちろんできません。
  5. フィリピンの税務を、分かりやすく説明出来るフィリピン人はほとんどいません。
  6. この4つだけは覚えておきましょう。1601C(給料の源泉)1601E(その他源泉)2550(VAT申告)1702(法人税)。事業をやっている以上、逃げることはできません。

諸悪の根源、源泉徴収

  1. 請求書の通りに払ったらダメです。フィリピンは源泉徴収義務がやたらと多いためです。理解している人間に、毎回「いくら払ったらいいか」を確認してから払いましょう。
  2. 大変複雑で煩雑な、源泉徴収のしくみだけは理解しておいたほうが良いでしょう。家賃1万ペソ、満額を払ってはいけません。必ず5%を引いた9,500ペソだけ払ってください。500ペソは翌月10日までに税務署へ持っていきます。これが源泉徴収です。
  3. 「税務署に指摘されたら源泉税だけ払えばいいんだろ?」では済みません。源泉を忘れると経費そのものを否認され、それに対する法人税をペナルティ付きで払わされますので、多額となります。
  4. 源泉をし忘れた場合、取引先から回収するのはほぼ不可能でしょう。全ての取引はその場限りと思ったほうが良いです。
  5. 小切手にサインする前に、「これEWTはどうなってるの?」と必ず経理に確認したほうが良いです。源泉徴収は、源泉する側の義務です。業者が「満額くれ」と言おうが、決めるのは払う側です。
  6. フィリピン人の多くは、そもそも仕組みを理解していないため、トラブルに発展することが多いです。「なんで満額を払わないんだ!」と怒り出すのです。毅然と源泉徴収して下さい。
  7. 源泉の種類がやたら多いです。その割には、適用する基準が不明確であるため、それぞれが勝手に判断していくしかありません。ルールというのは細かすぎるほうが、実は楽なのです。
  8. 事務処理が煩雑です。源泉徴収票(Form2307)を発行するのですが、発行する側も、もらう側も、管理が面倒です。黒字企業の場合は、きちんと回収しないと、現金を丸損します。
  9. 源泉しようとすると、相手が怒り出したり、TINナンバーを教えくれなかったり、実務的には源泉できないことがかなりあります。そういうときは、グロスアップして負担するしかありません。
  10. 【内装工事】3Mの請求書が来たとしても、2%引いて2.94Mペソしか払ってはいけません。逆に、契約書に「Netで3M」と書かれていたら、払う方が2%を負担しなければなりません。つまりこの場合、本当の工事代金は3Mよりも約2%だけ高くつくということです。
  11. 【家賃】5万ペソだとしても、5%引いて47,500ペソしか払ってはいけません。逆に、契約書に「Netで5万ペソ」と書かれていたら、払う方が5%を負担しなければなりません。つまりこの場合、本当の家賃は5万ペソよりも約5%だけ高くつくということです。
  12. 【専門家報酬】毎月5万ペソだとしても、15%引いて42,500ペソしか払ってはいけません。逆に、契約書に「Netで5万ペソ」と書かれていたら、払う方が15%を負担しなければなりません。つまりこの場合、本当の報酬は5万ペソよりも約15%も高くつくということです。
  13. 【コミッション】誰かに1万ペソを払う時は、10%引いて9,000ペソしか払ってはいけません。契約書に「Netで1万ペソ」と書かれていたら、払う方が10%を負担しなければなりません。つまりこの場合、本当のコミッションは1万ペソよりも約10%も高くつくということです。
  14. 納税額トップ20,000社に認定されると、源泉徴収の対象がさらに広がって、全ての物品とサービス購入に対して源泉義務が発生します。現実的に、物を買うたびに1%源泉するというのは不可能に近いです。
  15. フィリピン人個人は、ほとんど税務申告をしません。そのため、税収の多くを企業が収める源泉徴収に頼っています。取りやすいところから取ろうというわけです。
  16. 徴収しました、収めました、では終わりません。相手の社名、TINナンバー、住所などを、非常に使いにくいソフトウェアに打ち込み、税務署に送信しなければなりません。実に手間のかかる作業です。これを翌月10日までに、毎月行う必要があります。

簡単なようで煩雑な付加価値税VAT

  1. 付加価値税VATとは、12%のあれです。日本でいう消費税です。概念はいたって簡単。しかし実際の運用は極めて煩雑です。
  2. 付加価値税VATの基本。モノやサービスを買うときは、12%のVATを乗っけて払い、もらった方はその12%を税務署に収める。それだけなのですが、ややこしいのは、VAT企業とそうではない企業があったり、VAT免除やVAT0%があったり、オフィシャルレシートというものが存在したりと、いろいろな変化系が存在することです。
  3. 付加価値税VAT。100円のものを仕入れるときは12%が乗っかって112円の仕入れとなる。それを300円で売るときも12%乗っかって、336円で売る。36円-12円=24円。これを税務署へお持ちする。これが基本的な仕組みです。
  4. 付加価値税VAT。100円のものを仕入れるときは12%が乗っかって112円の仕入れとなる。このときの12円は、INPUT VATといいます。お金を払ってるのですが、"INPUT"。直感と逆ですね。
  5. VAT企業とnonVAT企業の2種類があります。その見分け方は、彼らが持ってるオフィシャルレシートを見るしかありません。VAT企業なら納税者番号の最後にVATと書いてあるし、そうでなければnon-VATと書いてあります。
  6. VAT企業とnonVAT企業とでは、内部の経理は大きく異なります。nonVAT企業は払ったVATは全額経費にできるので何も考えなくて良いです。VAT企業は払ったVATを全部記録しなくてはならないので、煩雑となります。
  7. 年間売り上げ1,919,500ペソ(約500万円)以上でVAT企業としての登録を義務付けられます。日本人でnonVAT企業を運営することは、あまりないかもしれません。
  8. nonVAT企業として登録した場合は、売り上げの3%という、VATとは全く概念が異なる税金を納めなくてはなりません。パーセンテージTAXと呼ばれています。
  9. VAT企業の申告書は2550Mと2550Q、nonVAT企業は2551Mと2551Q。このように全く異なる申告書を使用します。
  10. 売上に応じて自動的にVAT企業になるのではなく、あくまで税務署登録時に「私はnonVATでいきます」という自己申告をします。で売り上げが1.9Mを超えたら「超えたのでVAT企業の申請をします」と申請をします。実際にはかなり煩雑な届けとなりますので、最初からVAT企業でやったほうが良いかもしれません。

ミステリーだらけのオフィシャルレシート

  1. 日本のように、文房具屋で買ってきた領収証を使うなんて方法はフィリピンでは不可です。税務署認定の印刷屋で、決められた書式で、オフィシャルレシートというものをこしらえないとなりません。少なくとも2枚複写で通しナンバーがはいっています。
  2. オフィシャルレシートと並んで、オフィシャルインボイスというものもあります。サービス業は少なくともオフィシャルレシートを使うこと。小売業はオフィシャルレシートに加えて、オフィシャルインボイスを使うことが義務です。合理性は特にありません。
  3. フィリピンの税法では、サービス業は現金の受領をもって売り上げと認識し、小売業は請求書の発行をもって売り上げと認識することになっています。しかしながら、サービス業だって請求書は書くので、発生主義にすればよいと思うのですが、謎です。
  4. オフィシャルレシートをまじまじとみると、いろいろ面白いことに気づきます。もらったレシートに、小さい字で「This document is not valid for claiming input taxes」って書いてあったら、そのレシートではInput VATの計上はできないという意味です。知らない間に、何万ペソも損をする可能性もあります。
  5. ある小売企業が、オフィシャルレシートとオフィシャルインボイスの両方をもっているとします。Input VATの計上に使えるのはインボイスの方だけです。フィリピンの税務署は、このInput VATの計上には神経質ですので注意しましょう。
  6. オフィシャルレシートと偽レシートを見分けられればベテランです。オフィシャルレシートは①オフィシャルレシートと書いてある。②通しナンバーが打ってある。③TINナンバーが書いてある。④印刷屋の許可ナンバーが書いてある。これらが揃っていればオフィシャルレシートです。
  7. Acknowledgement Receipt、Probational Receipt、Delivery Receipt、Statement of Account、Billing Statement、Collection Receilpt。みんな、あの手この手でいろんなレシートやらインボイスやらを作るので、その中から税務上有効なオフィシャルレシートを見つけるのは、最初は難しいでしょう。
  8. オフィシャルレシートがないと、Input VATは計上できません。例えば112,000円の何かを買っても、オフィシャルレシートがなければ12,000円は捨てたのと同じです。そういう意味でオフィシャルレシートは重要なのです。
  9. 同じInput VATでも、会計上のInput VATと税務上のInput VATにはズレが生じます。税務上は、オフィシャルレシートが揃っているものしかInput VATとして登録できません。ということは普段から、税務上有効なInput VATと、税務上有効ではないが会計上は有効なInput VATを分けて記帳しなければなりません。
  10. 税務上のInput VATを計上するには、それなりの手間が必要です。領収証に書いてあるTINナンバー、社名、住所を集計して、非常に使いにくいソフトウェアに打ち込み、毎月、税務署に送信します。Input VATが累積する一方で、相殺できる見込みがないなら、完全に無駄な作業となります。
  11. レストランで食事をする、POSのレシートが出てきます。POSのレシートでも、自分の社名とTINナンバーを記入すれば、INPUT VATの計上に使うことができます。スタンプでもつくって、ポンポン押して、感熱紙が消えないうちにスキャンをとった方がよいでしょう。

従業員に払う給与の源泉

  1. 例えば、給与が15,000。源泉額が1,500とすると、15,000から1,500をひいた13,500を従業員に払います。引いた1,500は翌月の10日までに税務署に払います。これが給与の源泉徴収のしくみです。
  2. 給与に対する税金というのは、1月から12月までのその人の総収入によって決まります。ということは10月に入社した人は、3ヶ月分の給与をもらうだけで1年が終わるので、税金は発生しないことが多いです。このように状況によって、毎月徴収する税額は変わります。
  3. 毎月の税額というのは、あくまで仮の計算です。正式には12月末になってから再計算をします。そこで徴収しすぎなら返すし、足りないなら追加徴収します。なので毎月の税額というのは、適当といえば適当です。
  4. 給与に対する税額の計算は、かなりシンプルなので、できた方がいいかもしれません。フィリピン人に「どうやって計算するの?」と聞くと、税務署が作った、かなり理解しづらい表を持って来ますが無視してください。小さな表だけあれば、電卓で計算できます。

会計

  1. 日本では資本金5億以上の大会社にしか義務付けられていない決算の開示。フィリピンでは事実上、「全ての会社」に外部監査とその開示が義務付けられています。そのためにわざわざ会計士を雇わなければならないということになります。
  2. 決算報告書の中身は①貸借対照表②損益計算書③キャッシュフロー計算書④株主資本等変動計算書と⑤財務諸表脚注そして⑥税金の計算書。これらを事実上、「全ての会社」に義務付けています。
  3. 事業内容を追加するために、約款の変更をしようと思っても、過去の決算書が1つでも未提出であれば、約款の変更はできません。
  4. 決算報告書(FS:ファイナンシャルステイトメント)というものは、間違っててもいい、とにかく出してさえあればなんとかなります。とにかく、まずは出すことが重要です。そのためには、決算書を作ったり、監査をしてくれる会計士と契約しておく必要があります。
  5. 基本的な英語の会計用語も知っておいた方が良いでしょう。資産:Asset、負債:Liability、資本:Equity、費用:Expense、収入:Revenue、流動資産:Current Asset、固定資産:Fixed Asset、流動負債:Current Liability、固定負債:Non-current Liability
  6. A/P(エーピー)ときたら、Accounts Payable、未払金。A/R(エーアール)ときたら、Accounts Receivable、未収金。この言葉は頻繁に出てきます。日本語より短くて書きやすいし、これは便利ですね。

税務 その他

  1. 経理を適当にやっていると、だいたい5年くらいで、会社を消滅させざるを得ない状況となります。
  2. 「本社をセブに引っ越しだ」というようなことは実際には簡単にはできません。税務署に、過去3年の申告書を全て出し、精査を受けなくてはなりません。当時の経理担当者が辞めてよくわからない場合は、無理かもしれません。
  3. 法人税の申告書(Form1702)は決算期末から105日目が締め切り。決算期末が12月31日なら4月15日です。世界的にはかなり長い方ですが、それでも申告書は当日になるまで上がってこないでしょう。
  4. 法人税の申告書(Form1702)と決算報告書(FS:ファイナンシャルステイトメント)を完成させる。それらをまずは税務署に提出し、スタンプを受けてから、SECへ提出するという流れになります。
  5. フィリピンで経理や税務の代行を依頼すると、月額で20,000ペソ前後はかかります。なぜそんなに高いのかというと、毎月やらなければいけないことが多いからです。そして何かを怠れば、すぐにペナルティです。日本の20倍の手間と思った方がよいでしょう。
  6. 事業を始めると、毎月10日に2つ(源泉徴収)、25日に1つ(VATの申告)で、税金の支払いが発生します。でもこれらは全て、預かり金を税務署に収めているだけなので、会社の懐は痛んでいません。「なぜ儲かっていないのに毎月、税金を払うんだ」という経営者がたまにいらっしゃいますが、預かった金を納めているだけです。
  7. 売り上げが全て海外からという会社はたくさんあります。その会社がモノやサービスを買うときに払ったVATは、フィリピンでは金を捨てたのと同じです。VATの還付は受けられないと思った方が良いでしょう。100万円のVAT還付を受けるのに、会計士に100万円払わないとならないかもしれません。それほど大変です。
  8. 相殺しきれなかったInput VATが、資産として帳簿にどんどん溜まっていきます。これをどうしたらいいのかについて、しばしば議論になりますが、損金不算入の経費として、適当なところで消すしかないでしょう。
  9. 内装工事で3M。VATが36万ペソ。一見、もったいないのですが、レストランなどフィリピン国内で売り上げが上がる会社は、VATを払っても実質的に損はしません。自分もVATを徴収する立場になるので、数年かかるかもしれませんが、相殺することができます。
  10. 内装工事で3M。VATで36万ペソ。工事業者が「VATなしでもいいですよ、オフィシャルレシートは出ませんけど」と言ってくることが多いです。輸出型企業は、VATを払っても死に金になるだけだから、リスクを覚悟の上、VAT払わず、オフィシャルレシートもらわず、という手もないわけではないです。ルール違反だから、あくまで自己責任で。
  11. VAT込み家賃5万ペソの契約。さて毎月、大家に払うのはいくらでしょう?5%の源泉を忘れてはいけません。これが計算できればフィリピンではベテランです。
  12. 家賃5万ペソ(NET)の契約。大家はオフィシャルレシートを持っていないので、VATは払わなくていい。さて毎月、大家に払うのはいくらでしょう?NETという言葉と、5%の源泉に注意です。
  13. 法人税率は30%です。PEZAやクラークの優遇措置を受けているなら0%とか5%というのもありますが、基本は30%です。
  14. ずっと赤字なら法人税もずっとゼロですが、それが通用するのは最初の3年だけです。4年目以降は、赤字であっても粗利益の2%を仮納付します。また、法人税ではありませんが、毎年1月の事業税も忘れてはなりません。こっちは「売り上げ」の0.75%くらいなので、大きな金額になります。
  15. 法人税は、3ヶ月に1回支払います。そして、年に1回、最終的な税額を計算して確定させます。四半期納税でいくらか払ってあるなら、その分は引けます。この辺はどの国も似たようなシステムです。
  16. 赤字は3年間だけ繰り越せますが、それ以降は消えてしまいます。過去の黒字にぶつけることはできません。0-Back-3-Forwardです。
  17. 日本人駐在員のコンドミの家賃、学費、車両などを会社で負担すると、フリンジベネフィット税がかかります。会社が1万ペソの家賃を負担するごとに、23.5%の税金を税務署にもっていかなければなりません。
  18. なんらかの費用を本国へ支払うのは要注意です。ファイナルタックスといって25%なり30%なりの税金がかかる可能性があるので、詳し人に聞いた方が良いでしょう。サービスが相手の国で行われている限り、この税金はかからないことになっていますが、かといって突出した費用を払うと、財務諸表で目立つので注意です。
  19. 1年に40回以上の納税申告があるが、その方法①支払いが発生しない場合は、ネットでフォームを送信して終了②支払いがある場合はネットでフォームを送信し、銀行へ行って納税。ほんの2年ほど前までは、オンライン申告はなく、すべてマニュアル申告でした。これはここ20年での大革命だったといえます。次の革命は20年後です。
  20. オンラインで税金を払うシステムEFPSはとにかくオススメです。悲しいことに、現在のところ、PEZA以外の企業は税務署が新規申請を受け付けていません。こういうのをどんどん進められないところが、後進国の悲しいところです。

経理 その他

  1. 社会保障事務所の掛け金は、SSS、PhilHealth、PagIbigの3カ所あります。天引きしていないのに、せっせと納めてしまうようなことはよくあります。殆どの場合、HRの担当は、先月の書類をコピーして使っているだけだからです。
  2. 業者に2重払いしてしまっても、誰も教えてくれません。自分以外のことには、関心がありません。
  3. 共用のファイルサーバーには税務署フォルダーを作ってください。その中には10個のサブフォルダーを作り、名前をつける「0605 1601C 1601E 1603 1604CF 1604E 1702 1702Q 2550M 2550Q」ここまでは社長がやったほうが良いでしょう。社員の整理整頓能力は極めて低いです。
  4. 電子ファイルの管理を社員に任せておくと、整理整頓ができないため、めちゃくちゃな構成になります。既存のフォルダと形式を揃えるということができませんので、てんでバラバラなフォルダー群がひしめきあう結果となります。
  5. 外注したり、社員に完全に任せたとしても、また、内容をわかっていないとしても、経営者自身がどこに何があるかを把握しておかなければなりません。社員は最後には「知りません」と言うし、3年くらいでみんな辞めてしまいます。
  6. 会社を経営するなら少なくともP/L B/Sくらいはわかっていないと苦労するでしょう。例えば、借入金の返済は、B/Sが動くだけで、P/Lにはヒットしないから赤字、黒字には関係がない、というような程度の話で十分です。
  7. ①AUTHORIZE 承認②RECORD 記録③COSTODY 保管。1人の人間にこれらのうち2つ以上を兼務させないというのは内部統制の基本です。経理の作業をなるべく分散させることで不正をなくそうという考えであり、実際に効果が高いです。覚えておいて損は無いでしょう。
  8. どんな小さな会社でも「支払いの流れ」を確立させましょう。見積書→承認→請求書→小切手作成→署名→計上→支払い→領収書受領→保管。早いうちに確立しておいたほうが良いでしょう。
  9. フィリピンでは小切手での支払いがメインです。小切手を切る時は、必ずチェックバウチャーというものを作って記入します。No check Voucher, No Sign. この原則を徹底するだけで、会社が締まります。
  10. チェックバウチャーには、金額、日付、相手の名前、適用、小切手番号を書きます。仕分けは経理の人間が書くから空欄でも可。発行した小切手を全部スキャンをとっておくと、あとで救われることが多いです。
  11. チェックバウチャーのバウチというのは、バチンと綴じる、という意味です。見積書、請求書、領収証をひとまとめにして、その表紙にチェックバウチャーをくっつけて、ホチキスでバチンと綴じます。いかにも「バウチャー」って感じがしますね。
  12. 現金での支払いは、極力避けて小切手を使ってください。たとえ相手が嫌がろうとも、です。不正の引き金になるし、現金は後でトレースできないからです。いくら言っても現金で支払う会社がありますが、そういう会社は全てにおいてルーズだから、長くは続きません。
  13. 2つの取引を社長が勝手に相殺したりすると、経理のスタッフが理解できなくなるから、やめたほうが良いでそう。取引というのは、伝達するのが意外に難しいものです。処理をするのは自分以外の人間なので、気を遣ってあげましょう。
  14. 高速ドキュメントスキャナと、クラウド型会計ソフトウェアは零細企業にとっては必須です。間違っても社員が作るエクセルに頼ってはいけません。あとで大変な目に遭っても、どうにもなりません。